学生時代の未納は追納しないほうがいい?納付猶予期限までに考える

学生時代の未納は追納しないほうがいい?納付猶予期限までに考える

学生時代の未納をどうするべきか悩んでいる方へ。

「年金の未納期間があります。このまま放っておいていいのでしょうか?」

「学生のとき学生特例制度を利用して、年金を払っていませんでした。今からでも払うべきでしょうか?」

学生のときは収入もないですし、年金を払っていない人も多いのでは?

就職して年金を払う余裕もでてきたころに、ふと考えるのが未納期間の年金を後からでも払うべきか?悩みますよね?

当記事では、学生時代の未納を納付するメリット・デメリットを考えます。その上で後からでも年金を払うのかどうか選びましょう。

学生時代の年金は未納?猶予?

まずは状況を把握するところから始めましょう。学生時代に年金を払っていなかった人は、未納か猶予のどちらかです。

  • 未納→何も手続きをせずに、保険料の納付をしていない状態
  • 猶予→学生特例制度の手続きをして、保険料納付の猶予してもらっている状態

どちらかによって対処も変わってきます。

年金はトータルで10年(120ヶ月)以上納付しなければ、将来年金をもらえません。将将来年金を受け取るために必要な期間を「受給資格期間」と言います。

未納期間は受給資格期間に含まれません。さらに、怪我や病気で障害を負ったときの障害年金や亡くなったときの遺族年金も受け取る資格がありません。

対して猶予期間は、受給資格期間に含まれます。ただし受け取る年金額には反映しません。障害年金や遺族年金を受け取る資格はあります。

学生特例制度とは

収入がない、または少ない学生が年金保険料の支払いを猶予される制度です。基準となる収入は128万円+扶養家族の人数×38万円以下

手続き方法

  1. 申請書を市役所の国民年金窓口、または年金事務所、日本年金機構のHPで入手する
  2. 市役所の国民年金窓口に提出する
  3. 審査後、日本年金機構から「承認通知書」が届く

学生で年金を払わないなら、学生特例制度の手続きをすることをおすすめします。例え未納であっても2年までさかのぼって学生特例制度は適用されます。

学生時代の猶予は追納するべきか?

毎月の年金保険料の支払い期限は、翌月末までです。支払い期限を過ぎると、保険料の支払いはできなくなり、未納となります。

期限を過ぎても後から支払いをする「追納」を利用すれば、後払いができます。

追納とは

10年前まで免除・猶予期間をさかのぼって支払うことができる制度です。ただし支払いには利子が数百円つきます。(2年以内なら利子はつかない)

手続き方法

  1. 「国民年金保険料追納申込書」を年金事務所に提出する
  2. 厚労省の承認を受けて、後日「追納納付書」が送られてくる

追納するメリットは、もらえる年金額が増えることです。

追納しないメリットは、資金を他のことに使えることです。例えば投資に回すと、追納による年金額の増加よりリターンが大きいです。

追納しないほうがいい理由

学生時代の猶予を追納しないほうがいい理由をお話しします。

この話は前提として、受給資格期間を超える見込みであることが条件です。そもそも年金をもらえなければ意味がないので。

足りない人は追納するか、60歳からの任意加入をしてください。

年金保険料が月1,7万円だとすると、年間20,4万円支払うことになります。

20,4万円を使って追納するべきか?貯金するべきか?投資するべきか?考えてみましょう。

追納で増える年金額は年間2万円(月1,6万円)ほどです。20,4万円を払った元を取ろうとすると、10年以上75歳まで生きている必要があります。

次に貯金です。これは一番よくない選択肢です。貯金しても金利が低過ぎて1円も増えないからです。増えないどころか物価が上がれば、お金の価値が下がるのでマイナスになります。

投資の場合は、20万円を年利4%で30年運用すると64,9万円になります。

このことからも追納よりも投資の方が老後資金は大きいです。

詳しくは日本年金機構のHPでご確認ください。

参考

日本年金機構


以上、「学生時代の未納は追納すべきか?納付猶予期限までに考える」でした。

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